シストレ(EAやトラリピ)は絶対にやめておけ
前回の記事までで、こう思った人もいるはずです。
「勝率3割でも破産しない資金管理をして、決まった形で入るように手法をルーティン化して、生活面もルーティン化するならシストレでよくね?」
シストレであれば、一度設定してしまえば自分は動く必要ないですから。決まった形が来たときに勝手にエントリーしてくれて、勝手にお金を増やしてくれる…。そんなATMができたら最高ですよね。
ただ、結論を言えば「絶対にやめておけ」です。
事実、僕自身も同じような発想になってEAやトラリピなどのシストレはいろいろ試しました。自分の手法をEA化してみたりもしました。
が、結果としてはボロボロに負けました。
FXは「完全一致の動き」は起こらない
なぜシストレがおすすめできず、自分自身が自分の手法をシステム化してもうまくいかなかった理由がこれです。
FXは同じ " ような " 動きはするんですが、全く同じって動きは起こりません。微細な違いが必ずあります。それは値幅かもしれませんし、時間幅かもしれません。
つまり、機械的なルール付けをした場合は「そのルールと全く同じ」でないとうまく機能しません。
例えば「上昇トレンドの50%戻しでダブルを形成したらロング」というルールを設定したとして、例えば下記画像のようにきれいなダブルが毎回形成されればいいでしょう。
でも実際には、以下の画像のように、左の谷を少し下に抜いてからひげで戻す…みたいに、微妙に違うことの方が多いわけです。
この場合、システムは左の山と同じ値を右の谷でつけたときに「ダブル形成」と判断してしまいます。
ちなみに2枚目の画像のひげは地味に20pipsあるので、けっこうぶち抜いてるんですよね。
で、このシステムの損切条件が「左の谷の値-10pipsで損切」だった場合、損切されたあとに結果的に反転してしまいます。
こういう微妙な違いから生まれる不要な負けというのが、どうしてもシストレだと多く発生します。
しかし裁量トレードであれば、この微細は違いを加味して、目視で確認した上で適したところで入れるのです。上記2枚目の画像であれば、2枚目の谷で下ヒゲ陰線形成したあと、下位足の挙動をみてエントリーし、結果として大陽線の上昇に乗れる…とかですね。
こういった、微細な変化に柔軟に対応する…というのは現状シストレでは再現ができません。自分自身で適宜システムの調整ができるスキルがあるならともかく、誰かがつくったシステムは、あなたの手法に合わせて調整してくれる…なんて親切なことはしてくれません。
FXにおいては細かい部分は感覚によるところがそれなりにあるんです。
AIだとかがより発展した先の未来はわかりませんが、今はシステムを使うにしても「エントリー候補の形がきたらアラートをならす」とかそれくらいのトレード補助的なところまでにしておく方が安全です。
完全に手法を再現できるEAがあるなら、FXで勝てない人など存在しない
冷静に考えればわかる話ですが、そもそも完全に手法を再現できるシステムがあるならば、そもそもFXで勝てないって人は存在しないのです。
極端な話、いわゆる億トレの手法を落とし込んで、それを全人類に配れば、全員が億トレになれます。世界の貧困問題も解決です。年金問題すら解決しますね。
最初のシステム開発費しかかからないので、コストも抜群です。
でも、そのような世の中になってないですよね。
これはやらないというより、できないんです。理由はここまで書いたとおりです。
もし、仮にあったとしましょう。
それでも、そんな完璧なシステムを30万そこらで買えるわけがないんです
そんなものがあるなら僕は1億だしてでも買いたいくらいです。だって絶対回収できる投資じゃないですか。
内臓を売ってでも買いますよ。そんなんあるなら。
EA屋さんに注意してください
「過去のテストで10年間負けなし!」みたいな文句でよさげなEAを販売している業者さんも増えました。
けど、このテストっていうのもあまり信用できません。
なぜなら、過去は過去、今は今だからです。毎度言いますが、完全一致な値動きはありません。
これは生でチャートを見続けている人間の意見ですが、昨今の為替相場は、世情に合わせてめちゃくちゃ不安定です。
5年前は、ドル円がまさか1週間で500pips近く頻繁に動くようになるとは思ってもいませんでした。
(だいたい1週間に150~200pips程度が平均です)
新興国通貨みたいな動きになっています。
それに、たった1年で40円近く円安になるなんて思わなかったでしょう。
最近でいえば、たった1か月で20円近く円高になるのも、意味が分からないですよね。
過去に10年勝ち続けたってEAが、そのロジックのままここ3年間動いてたらきっとボロボロです。マジで世界が違います。
でも、そのEAを売った人は知らんぷりです。EAの売買代金がもらえればそれでおしまいですから。
だからEAトレードなんかは、自分でEAを編集できる人じゃないとやってはいけません。変化に対応ができないからです。
トラリピ推奨者にも注意してください
トラリピは、決められた値幅の中で自動で売り買いしてくれるシストレのことをいいます。
最近、ブログとか書いてる人もいて有名です。
ただ、これもそういったブログを見て「設定を真似すれば…」と思ってるなら大けがします。
さっきも言ったように、昨今の為替は非常に不安定です。数年前では想像もできなかった目幅になることもあります。
そのときに、設定した値幅を軽く超えていったら、それはどうやって処理するのでしょうか。どういうロジックで決済すればいいのかなど、自分で説明ができますか?
また、そもそもその設定が、どういう理屈でそうなっているのか?背景はちゃんと理解できてますか?
理解できておらず、自分で説明ができないのなら、その設定どおりに動かなくなったときに大損害を被るギャンブルでしかありません。
自分で理解していないものに対して私財を投じるのは、投資ではないです。
それで資金を失っても、なぜ負けたのか?すらわからないのであれば改善のしようがないじゃないですか。
FXでは半システムトレードが無難
完全なるシステム化は無理です。
理由はカンタン。そもそも完全にシステム化できて、それでさらに勝ち続けられるのであれば、世の中に赤字で破綻する会社もないし、財政破綻する国もなければ、貧困も存在しないからです。
FXでは、悲しいことに全く同じ動きをし続けないからです。
なので、手法も生活もルーティン化した上で、エントリーの作業だけは自分でやる半システムトレードをおすすめします。
ローソク足の形、微妙な値動きの差を自分の目で、最終的なGOサインだけは自分で出しましょう。正直、このあたりは感覚がモノをいいます。
一般的な仕事でもありますよね。積んできた経験などから「あ、これはこうなるパターンだ」と察知できるアレ。FXではその感覚が最後の差になります。
億トレの元で学んで、同じ手法でトレードしてもなぜかうまくいかなかったりするのは、この長年の経験からくる感覚の部分だったりします。
この感覚的な部分は、システムでは再現できません。
自分自身の動きは、自分でいくらでも修正がききます。
なるべくストレスがないように楽しながらも、ちゃんと自分の頭と体を使ってトレードすることをおすすめします。
それなら、仮に負けるトレードがあったとしても「なぜ負けたのか」「自分の立ち回りの何がダメだったのか」がちゃんと分析できます。
その分析は、あなたの負ける回数をしっかり減らしてくれる、経験という大きな資産になります。
一歩一歩、積み上げていきましょう。
「負けない」ための堅実なFX取引を
ここまで、負けないための重要な要素をお伝えしました。
- FXは野球と同じ。「打率3割で上出来」なゲーム
- 勝率 3 割程度でもしっかり利益が残る「資金管理」について
- 資金管理を確たるものにするための「再現性」の作り方
必要なのは、知識でもすごい手法でもありませんでした。
本を読んだりYouTubeを見ることでもなく、シンプルに防御を固めて、とれるところだけしっかりとろうねって話です。
正直、僕も難しい知識とはそこまで知りません。(笑)
今あなたが実践してる手法でも、勝率3割でも利益が残る資金管理の要素と、再現性さえ作れば「証拠金が溶けた」なんてことにはならないでしょう。
それが最優先事項です。
証拠金を徹底的に守れる体制を、データをもとに作り上げた上で、利益を取りに行きましょう。
ぜひ、参考にしてください。
最後に、ちょっとだけ告知です。
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